2005年08月03日

ACROSS THE UNIVERSE -- John の名詩

The Beatles の曲で宇宙(universe)という単語が出てくるのはこの曲だけだと思う。
そういえば、今年になって、冥王星の先に第10番目の惑星が見つかったそうですね。火星の日没の写真や、太陽系10番目の惑星の発見、近くでは、ディスカバリーの宇宙遊泳となかなか宇宙の話題が豊富です。管理人が割りと好きなので、こういった話題に気が付くだけかも知れませんけどね。
この曲は、宇宙といっても、物理的な宇宙というよりも、精神世界での宇宙を歌ったもののように思えます。John のけだるい Vocal が素敵です。アルバム「Let It Be」 収録。
The Beatles 最後期の曲だけあって、初期と比べると、語彙が難解。Johnも詩としても相当気に入っていたようです。ただし、このアルバムのアレンジはあちこちで酷評されていますが、John も、やはり気に入らなかったようで、この曲に対する思い入れも、後に少し変わったようです。
この曲は、最近(でもないか)映画 i am sam でサントラに使われて有名。

宇宙を越えて

元詞はこちら The Beatles Lyrics > Across The Universe Lyrics
(All lyrics are the property and copyright of their owners.
All lyrics provided for educational purposes only.)


★単語帳と開設
word 言葉/
endless 終わりのない; 永久に続く, 無限の/
paper cup 紙コップ/
slither ずるずる滑る 〈[副(句)]〉.ずるずる滑っていく。次の slip と意味としても良く似ているが、語感からして、slither の方がズリズリと滑るような感覚ではないかと思う。このあたりの使い分けは native でないと判別不能。 We 〜ed down the muddy slope. 我々はぬかるんだ斜面をずるずると滑り下りた./
slip〔動(+[副(句)])〕滑る, ずり落ちる 《★[類語] slip はひとりでに[誤って, 事故のため]ものの表面をつるつる滑る; slide はなめらかなものの表面を軽く長く滑る; ★[比較] 自動車が「スリップする」は skid》〜 along [off] 滑っていく[滑り落ちる] The snow sometimes 〜s, forming avalanches. 雪は時に滑り落ちて雪崩(なだ れ)となる The rug slipped off [from] her knees. ひざ掛けが彼女のひざからずり落ちた Some stones slipped down the face of the cliff. 石ころががけの面を滑り落ちた./
across 横切って;(ある地域・範囲に)わたって/
universe [the 〜] 宇宙; 天地万有, 万物. [the 〜] 全人類; (人間の活動の場としての)世界./
Pools of sorrow waves of joy are drifting thorough my open mind Possessing and caressing me 受験英語を勉強しているとこういう文型は悩むところ。文全体の動詞が are drifting であることに気が付けば、前の二つの主語 Pools of sorrow (悲しみのプール)と waves of joy (喜びの波)がただ並列に並んでいるだけと解釈できる。通常の文章であるならば、間に and でもおいてつなぐべきであろう。Pools of sorrow and waves of joy なら一目でこれが主語と分かりそう。wave が名詞でなく動詞と勘違いすると後が続かない。もっとも、その前の主語は、Pools と複数形なので、動詞がwaves と三人称単数を取っているのはおかしい。スラングでは、三人称単数を一人称や二人称と同じ形式にしてしまうことはあるが、通常、主語が複数形の時に三人称単数の動詞にはさすがにしない。英語の文型としては、Pools of sorrow and waves of joy 悲しみの貯まりと喜びの波が、というところが主語であるが、訳しにくいので、副詞的に訳しておいた。/
pool 水溜り、貯まり/
sorrow [U] 悲しみ, 悲哀, 悲痛, 悲嘆 〔over, at, for〕《★[類語] sorrow は親しい人を亡くしたり, 不幸なことに対する悲しみを表わす一般的な語; grief はある特定の不幸による非常に強い悲しみ; sadness は何かの原因によるか, または何ということもなく沈んだ悲しい気持ち》the 〜 of parting 別れの悲しさ to a person's 〜 悲しいことには feel 〜 at a person's misfortunes [for a person] 人の不幸を悲しむ[人を気の毒に思う] more in 〜 than in anger 怒りというより悲しみで[の] (cf. Hamlet 1.2)
In 〜 and in joy, he thought of his mother. 悲しいにつけうれしいにつけ彼は母のことを思い出した./
wave [動] (波のように)揺れる; 波立つ, 波動する The branches 〜d in the breeze. 枝がそよ風に揺れた. ただし、ここでは、名詞で、波, 波浪 《★[類語] wave は波の意の最も一般的な語; billow は大きな波; ripple はさざなみ; swell はうねる波; breaker は海岸・暗礁などに砕ける波; surf は岸に寄せる波; roller は暴風で押し寄せる波》a mountainous 〜 山なす大波 surging 〜s うねり寄せる波 The 〜s broke against the rocks. 波は岩にぶつかって砕けた. /
joy [U] 喜び, うれしさ《★[類語] pleasure は楽しい気持ち・満足感・幸福感を含む喜びを表わす最も一般的な語; delight は pleasure よりも強い喜びを表わし, 身ぶり・言葉などによってはっきりと外面的に表わされる; joy は有頂天になるような大きな喜び・幸福感; enjoyment は一時的な満足からかなりの期間にわたる深い幸福感まで表わし, 満足感を静かに味わうことを示す》/drift漂流する, 吹き流される A small boat 〜ed past [down the stream]. 小舟が漂流して[下流へ流されて]いった Clouds 〜ed across the sky. 小さな雲が空を流れていった. /
thorough 完全な, 徹底的な a 〜 investigation [reform] 徹底的な調査[改革] The chemist was 〜 in his analysis of the substance. 化学者はその物質を徹底的に分析した. /
possess《★進行形なし》〈資産などを〉所有する 〜 wealth 財産を所有している.〈能力・性質などを〉持つ He 〜ed great wisdom. 彼はすぐれた知恵を持っていた. 〈物を〉所持する, 携持する He was found guilty of 〜ing cocaine. 彼はコカインを所持していたので有罪になった. 〈考え・感情などが〉〈人に〉取りつく, 〈人を〉とらえる 《★しばしば過去分詞で形容詞的に用いる; ⇒possessed 1》A vague uneasiness 〜ed him. 漠然とした不安が彼をとらえた
What 〜ed you? (そんなことをするなんて)一体どうしたんだ 《★驚きの表現》./
caress 〈人を〉愛撫する, 抱きしめる. 〈ひげなどを〉(愛撫するかのように)軽くなでる.
〈風などが〉〈肌などに〉心地よく当たる; 〈音が〉耳に〉快く響く./


言葉が飛び出してくる
終わることの無い雨のように
紙コップに降り注ぐ
言葉が通り過ぎる間にも
言葉は滑っていく
宇宙を横切って
言葉が滑っていく
悲しみが貯まり、
喜びが波のように
僕の開いた心を
漂っていく
僕を捕らえて
僕を愛撫していく


Jai guru deva om これはヒンズー語(サンスクリット語)だそうです。翻訳不能。英語塾では無視します。とはいっても、意味不明のままでは、前後の訳も分からなくなってしまうので、意味だけネットで調べると、「導師(guru)、霊(om)、神(deva)に勝利あれ(Jai)」という意味だそうです。解釈によっては、後続の nothing’s gonna change my world と続けて、そういったものでさえも、自分の世界を変えることはできないという説もあります。/
Nothing’s gonna change my world 口語で普通に使われる省略形。Nothing is going to change my world 何も僕の世界を変えようとしていない、くらいの意味/

Jai guru deva om
何も僕の世界を変えようとはしていない
何も僕の世界を変えようとはしていない
何も僕の世界を変えようとはしていない
何も僕の世界を変えようとはしていない


million 百万の/
on and on 引き続き, 休まずに./
meanderあてもなくさまよう 〜 along [around] あちこちとぶらつく/
restless 静止することのない, 休むことのない 〜 waves 寄せては返す波。ちょっと古いけれど、restless eyes というと揺れるまなざしなんていうしゃれた表現もある/
tumble〔+[副(句)]〕倒れる, ころぶ; 転落する 〜 over the roots of a tree 木の根につまずいてころぶ In her hurry she 〜d over. 彼女は急いでいてころんだ He 〜d off a horse [bicycle]. 彼は馬[自転車]から落ちた He 〜d down the stairs. 彼は階段をころがり落ちた. 〔動(+down)〕〈建物などが〉崩れる, 倒れる /

壊れた明かりの像が
僕の前で、百万の瞳のように踊る
それは宇宙を越えて僕を呼び続ける
郵便受けの中に吹きつづける風のように
考えが充てもなくさまよう
宇宙を越えて進んでいくうちに
盲目のように転んでいく

Jai guru deva om
何も僕の世界を変えようとはしていない
何も僕の世界を変えようとはしていない
何も僕の世界を変えようとはしていない
何も僕の世界を変えようとはしていない


laughter [U] 笑い; 笑い声 《★[比較] laugh よりも長く続くもので, 笑う行為と音声とを重く見る語; cf. smile 1》/
shade複数形で] (夕)やみ, 薄暗がり the 〜s of night 夜のとばり./
ring ベルを鳴らす。鳴り響く/
view視界, 視野/
incite怒り・好奇心などを〉起こさせる, かき立てる Her remarks 〜d anger in him. 彼女の言葉は彼(の胸の中)に怒りを起こさせた. 〈人を〉〔ある行動に〕駆り立てる, 扇動する 〔to〕His fiery words 〜d them to rebellion. 彼の熱烈な言葉に刺激されて彼らは反乱を起こした. 〈人を〉〈…するように〉そそのかす, 刺激する, 励ます 〈to do〉She 〜d them to strike. 彼女は彼らを扇動してストライキを行なわせた. /
invite 招待する 物事が〉〈…を〉誘う, 引きつける, 〈心などを〉誘う The heat of a summer afternoon 〜s sleep. 夏の午後の暑さは眠気を誘う. /
undying〈名声など〉不死の, 不滅の, 不朽の, 永遠の 〜 fame 不朽の名声 〜 love 永遠の愛./
shine動(+[副(句)])〕(光を出して)光る, 輝く, 照る 《★[類語] twinkle は星・光などがきらきら光る; glitter は星などが強い光でぴかぴか光る; flash はぱっと光る》/

夜のとばりの笑い声が
僕の見開いた目に鳴り響き、
僕を駆り立て、誘惑する
僕の周りの百万の太陽のように
それは宇宙を越えて僕を呼び続ける

Jai guru deva om
何も僕の世界を変えようとはしていない
何も僕の世界を変えようとはしていない
何も僕の世界を変えようとはしていない
何も僕の世界を変えようとはしていない




※ ページ内で使用しているアルバム画像はAmazon.co.jp様より提供されたものです。また、著作権は各レコード会社、アーティスト等に帰属します。
posted by 庵里 at 18:39 | Comment(8) | TrackBack(3) | Let It Be
この記事へのコメント
They slither while they pass they slip away
という歌詞がありますよね。でもあれって本当は
They slither wildly as they slip away
だとどこかで読んでずっとそう覚えていたんですが、やっぱり上の歌詞がただしいんですか?
でも下のほうのように聞こえるんですよ。
この他にもAcross The Universeの歌詞カードには間違いが多いように感じます。
突然すいませんん。ちょっと気になって・・・。
僕の勝手な勘違いだったらホントすいません。
Posted by queen at 2005年09月09日 19:27
コメントありがとうございます。
そうですね。They slither wildly as they slip away って聞こえますね。
後に across the universe と続きますので、as は同時性の as と解釈すると、「宇宙(精神世界かな)を横切って言葉が滑っていきながら、ずるずると乱暴に滑っていく」くらいですかね。Johnのインタビューでも、もともとかなりラリっていて精神世界を歌ったものなので、こういう歌詞は少なくとも管理人では日本語にならないですね。

他にも参照しているサイトの歌詞で my open mind, のところはかなりはっきりと my opened mind といっているし、That call me on and on も 歌では They call me on and on、 inviting and inciting me にいたっては順番が逆ですね。
あんまりこのサイトも正確ではないようです。
Posted by 庵里 at 2005年09月10日 12:06
なるほど。
歌詞を追いながら聴くというよりも、ジョンの精神を感じながら聴く歌かもしれませんね。
解説ありがとうございました!
Posted by queen at 2005年09月13日 19:24
queen さん、コメントありがとうございます。
拙ブログにまた来ていただいて光栄です。

失礼ですが、ハンドルネームからして同年代のお方ではないかと推察いたします。
えらそうなことを言ってすみません。

なかなか更新できなくて恐縮ですが、ときどき遊びにきていただければ幸いです。
Posted by 庵里 at 2005年09月13日 23:11
はじめまして。
この曲の詩をもうちょっと詳しく知りたくて
こちらにたどり着きました。

自分のblogにトラックバック機能を設けていないため参照・引用元としてエントリーを書かせていただきました。

ありがとうございました☆
Posted by kumi at 2008年03月20日 13:52
「across the universe」を「宇宙を越えて」「宇宙を横切って」と訳すひとが日本には本当に多いですが、呆れてしまいます。
中学校で習う基本中の基本ですが、たとえば「across the world」は「世界中で」と訳します。「across the universe」は、「宇宙のいたるところで」といった意味です。
間違った英語を教えられる貴方の娘さんたちが気の毒でなりません。
Posted by 通りすがり at 2010年06月24日 14:41
通りすがりさんの指摘は、英語云々の問題といううより、言葉の解釈の問題かと...

国語の受験問題で作者の意図を問う問題の答えを作者自身が回答して不正解だったことがあるとか。

言葉の真意なんて読み手と書き手に関わらずどうとでもなるもの。行き過ぎた議論はナンセンスかもしれません。
Posted by 人間 at 2010年07月22日 05:23
管理人の庵里です。
久しぶりにコメントを見ていたら「通りすがり」さんからのご指摘と、「人間」さんから応援の言葉をいただいてました。ありがとうございます。
across the universe がどちらの意味で使われたのか今では確かめるすべもありませんね。
Posted by 庵里 at 2011年09月26日 20:42
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック

ビートルズの本
Excerpt: ビートルズの本の中ですきなのはやはり詩集ですね。最初は歌詞の意味も分からずに聞いていたのに、意味が分かるにつれてますますのめりこんでいったものですから。
Weblog: ビートルズだいすき!
Tracked: 2006-05-25 08:14

ACROSS THE UNIVERSE
Excerpt: Words are flowing out like endless rain into a paper cup, They slither wildly as they slip away A..
Weblog: ACROSS THE UNIVERSE
Tracked: 2007-11-07 08:39

もう27年も経ったのか。
Excerpt: 車のラジオから「Across The Universe」が流れていた。ジョンレノン特集である。 考えてみたらあれからもう27年も経つんだ。そう思った瞬間また27年前の今日のことを思い出してしまっ..
Weblog: 出店コンサルタントのブログ
Tracked: 2007-12-08 19:11
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。